三国志 (3)
張飛卒(ちょうひそつ)
一
白馬は疎林(そりん)の細道を西北へ向ってまっしぐらに駆けて行った。秋風に舞う木の葉は、鞍上の劉備(りゅうび)と芙蓉(ふよう)の影を、鋭い矢を指すようにかすめた。
やがて広い野に出た。
野に出ても、二人の身をなお、矢(や)うなりがかすめた。今度のは木の葉のそれではなく、鋭い鏃(やじり)をもった鉄弓の矢であった。 (さらに…)
Archive for : 6月, 2017
張飛卒(ちょうひそつ)
一
白馬は疎林(そりん)の細道を西北へ向ってまっしぐらに駆けて行った。秋風に舞う木の葉は、鞍上の劉備(りゅうび)と芙蓉(ふよう)の影を、鋭い矢を指すようにかすめた。
やがて広い野に出た。
野に出ても、二人の身をなお、矢(や)うなりがかすめた。今度のは木の葉のそれではなく、鋭い鏃(やじり)をもった鉄弓の矢であった。 (さらに…)
流行る童歌(はやるどうか)
一
驢(ロバ)は、北へ向いて歩いた。
鞍上の馬元義は、ときどき南を振り向いて、
「奴らはまだ追いついてこないがどうしたのだろう」と、つぶやいた。
彼の半月槍をかついで、ロバの後からついてゆく手下の甘洪(かんこう)は、
「どこかで道を取っ違えたのかも知れませんぜ。いずれ冀州(きしゅう)へ行けば落ち合いましょうが」と、いった。 (さらに…)
この日は横浜の関内で行ないます。集合時間は夕方からになり、通常の「呑みオフ」です。また、最近は横浜辺りの”良さを再認識”しています。
作者:吉川英治
【桃園の巻】
黄巾賊(こうきんぞく)
後漢の建寧(けんねい)元年のころ。
今から約千七百八十年ほど前のことである。
一人の旅人があった。 (さらに…)
数人で夜から朝まで集まります。今回は、自宅の宅呑みで、「プチオフ会」といったところです。珍しく金曜の夜から始められた。
今日は独り。いつも独りが多いが気軽。横浜の関内から「赤レンガ倉庫」へ行きます。曇り空で行きは雨が降ってました。
本題:THE STRANGE CASE OF DR. JEKYLL AND MR. HYDE
作者:Stevenson Robert Louis (スティーブンソン・ロバート・ルイス)
主な登場人物
アッタスン / 弁護士
ハイド / 嫌な印象を与える男性
ジキル / 博士で人々の信頼が厚い
ラニョン / アッタスンの友人
プール / 奉公している仕様人
戸口の話
弁護士のアッタスン氏は、いかつい顔をした男で、微笑なぞ決して浮かべたことがなかった。話をする時は冷ややかで、口数も少なく、話下手だった。感情はあまり外に出さなくて、やせていて、背が高く、そっけなくて、陰気だが、それでいて何となく人好きのするところがあった。 (さらに…)
先週、横須賀へ行ったのですが、その途中にある「鎌倉」が気になっていた。今回は鎌倉へ行きます。
こころ 作者:夏目漱石(なつめそうせき)
上章 先生と私
一
私(わたくし)はその人を常に先生と呼んでいた。だからここでもただ先生と書くだけで本名は打ち明けない。これは世間を憚(はば)かる遠慮というよりも、その方が私にとって自然だからである。私はその人の記憶を呼び起すごとに、すぐ「先生」といいたくなる。筆を執(と)っても心持は同じ事である。よそよそしい頭文字(かしらもじ)などはとても使う気にならない。 (さらに…)
作者:太宰治(だざいおさむ)
メロスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐(じゃちぼうぎゃく)の王を除かなければならぬと決意した。メロスには政治がわからぬ。メロスは、村の牧人である。笛を吹き、羊と遊んで暮して来た。 (さらに…)
作者:中島敦(なかじま あつし)
隴西の李徴(りちょう)は博学で才能に溢れている、天宝の末年、若くして名を虎榜(こぼう)に連ね、ついで長江の南の地方(江南)を担当する「尉」という役人の職に任命された。性格は自分の意志をまげず、信じられるのは自分だけで自尊心は高い、下位の賤吏(せんり)に甘んずるを潔しとしなかった。 (さらに…)
タイトル:雨にも負けず - 作者:宮澤賢治(みやざわけんじ)
雨にもまけず
風にもまけず
雪にも夏の暑さにもまけぬ (さらに…)
作者:芥川龍之介(あくたがわ りゅうのすけ)
わたしの子供たちは、機関車の真似をしている。もっとも動かずにいる機関車ではない。手を振ったり、「しゆつしゆつ」と言ったり、進行中の機関車の真似をしている。これはわたしの子供たちに限ったことではないであろう。 (さらに…)
ハップル宇宙望遠鏡は、宇宙の巨大な写真を映すことで有名です。遠方の銀河を示した星々を巻く同心円状のオレンジ色の円が映る。 (さらに…)