中高年ひきこもり61万人 – 内閣府の調査
この前、「ひきこもり」についてメディアで取り上げられていた。
【引用】
内閣府は29日、自宅に半年以上閉じこもっている「ひきこもり」の40~64歳が、全国で推計61万3千人いるとの調査結果を発表した。7割以上が男性で、ひきこもりの期間は7年以上が半数を占めた。15~39歳の推計54万1千人を上回り、ひきこもりの高齢化、長期化が鮮明になった。
内閣府はひきこもりを、自室や家からほとんど出ない状態に加え、趣味の用事や近所のコンビニ以外に外出しない状態が6カ月以上続く場合と定義。専業主婦・主夫は過去の同種調査では含めなかったが、今回は家族以外との接触が少ない人はひきこもりに含めた。
参考: https://www.nikkei.com/article/DGXMZO43067040Z20C19A3CR0000/
【調査内容】
- 性別
- 年齢
- 同居家族
- 同居人数
- 主生計者
- 暮らし向き
- 地域の状況
- 通院・入院経験のある病気
- 通学状況
- 卒業・在学中の学校
- 小中学校時代の学校での経験
- 小中学校時代の家庭での経験
- 現在の就業状況
- 働いた経験
- 就職又は進学希望
- 就職活動
- 職業に関する考え方
- ふだん自宅でよくしていること
- 通信手段でふだん利用しているもの
- ふだんの外出頻度
- ひきこもりの状態になった年齢
- ひきこもりの状態になってからの期間
- 現在の状態になったきっかけ
- 現在の状態について、関係機関に相談したいか
- 現在の状態をどの機関なら相談したいか
- 相談したくない理由
- 関係機関に相談した経験
- 相談した機関
- 自身にあてはまること
- 不安要素についてあてはまること
- ふだんの生活態度
- 家庭の状況
- 悩みを誰かに相談したいか
- 悩みを相談する相手
- 対人関係と精神症状に関する変数の分析
- 現在の状態になったきっかけによる比較
- 相談したい機関の特徴と相談したことのある機関
上記をアンケート調査した模様。
【中高年】
調査のポイントとしては、「中高年」という年齢層が増えている、というところでしょう。どこでも述べましたが、15~35歳のニート・引きこもりの年齢と、それを超えた世代の8050問題に繋がる。
【ひきこもり群・ひきこもり親和群の定義】
1 ひきこもり群
今回の調査では、社会的自立に至っているかどうかに着目して、以下のように定義する。
「Q20 ふだんどのくらい外出しますか。」について、下記の5~8に当てはまる者
5.趣味の用事のときだけ外出する
6.近所のコンビニなどには出かける
7.自室からは出るが、家からは出ない
8.自室からほとんど出ない
かつ
「Q22 現在の状態となってどのくらい経ちますか。」について、6ヶ月以上と回答
した者
であって、
「Q23 現在の状態になったきっかけは何ですか。」で、
①「病気(病名: )」を選択し、病名に統合失調症又は身体的な病気を記入した者、
②「妊娠した」を選択した者、
③「その他( )」を選択肢、( )に自宅で仕事をしている旨や出産・育児をしてい
る旨を記入した者
又は
「Q18 ふだんご自宅にいるときによくしていることすべてに○をつけてください。」
で、「家事・育児をする」と回答した者
を除いた人数 59 人(有効回収率に占める割合 1.79%)。
このうち、Q20で6、7又は8に該当する者を「狭義のひきこもり」と、Q20で5に
該当する者を「準ひきこもり」とし、「狭義のひきこもり」と「準ひきこもり」の合計を「広
義のひきこもり」とする。
なお、総務省「人口推計」(2009 年)によれば 15~39 歳人口は 3,880 万人なので、広義の
ひきこもりの推計数は 3,880 万人×1.79%=69.6 万人
内閣府pdfより
調査では、「ひきこもりの定義」もされている。
- 自室からは出るが、家からは出ない 3.5万人
- 自室からほとんど出ない 4.7万人
簡単にみたところ、完全ひきこもり (3.5+4.7)=8.2万人の様子です。
【きっかけ】
- 職場になじめなかった
- 病 気
- 就職活動がうまくいかなかった
- 不登校(小学校・中学校・高校)
- 人間関係がうまくいかなかった
- 大学になじめなかった
- 受験に失敗した(高校・大学)
- 妊娠した
- その他
- 無回答
内閣府は、「きっかけ」としてもアンケートの内容として調べています。
私が思うのは、「支援が必要」というより、孤立した状態でも「生産性を確保」できる環境に繋げることが大事に思います。また、人の個性を伸ばす社会作りが必要で、一律に「自宅にいるのがダメ」とは考えません。
2019.6.7